事開花させ、文字通り”キング・オブ・ポップス”の地位に押し上げ
たのは、名アレンジャーであり、音楽プロデューサーのクインシー
・ジョーンズの存在が大きかったことは言うまでもありません。
バック・オン・ザ・ブロック
クインシー・ジョーンズ

曲名リスト
1. プロローグ(2Q’sラップ)
2. バック・オン・ザ・ブロック
3. アイ・ドント・ゴー・フォー・ザット
4. アイル・ビー・グッド・トゥ・ユー
5. ヴァーブ・トゥ・ビー
6. ウィービー・ドゥーイニット
7. プレイス・ユー・ファインド・ラヴ
8. ジャズ・コーナー・オブ・ザ・ワールド
9. バードランド
10. セテンブロ(9月,ブラジルのウエディング・ソング)
11. ワン・マン・ウーマン
12. トゥモロウ
13. プレリュード・トゥ・ザ・ガーデン
14. ザ・シークレット・ガーデン
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長年にわたるマイケルとの音楽的蜜月関係を解消したクインシ
ーは、彼の秘蔵子ミュージシャンはもとより彼の音楽的人脈をフ
ルに駆使て作り上げたソロ・アルバム『バック・オン・ザ・ブロック』
をリリース。その彼の華麗なキャリアを一枚のアルバムに凝縮し
たようなこの作品は、発表当時かなり話題になりました。
50年代から名うてのビッグ・バンド・アレンジャーとして活躍して
いたクインシーですが、このアルバム制作当時はすでにアメリカ
ン・ポップス界の重鎮としての地位を確立しており、この『バック・
オン・ザ・ブロック』も、いわゆるジャズ・アルバムではなく、ゴスペ
ル、R&B、ヒップホップ、そしてジャズと彼が携わってきた様々な
音楽が網羅された、極上のブラコン・アルバムといった仕上がりで
す。
アルバムに参加しているミュージシャンの名前を見るだけでも楽
しいというか、呆れてしまう程なのですが、特にアルバム唯一のジ
ャズ・トラックの「バード・ランド」では、作曲者のジョー・ザビヌルほ
か、マイルス、ガレスピー、エラ、サラ、ベンソンらに数小節ずつソ
ロをとらせるという贅沢さで、その他のトラックでもチャカ・カーンに
アル・ジャロウ、ボビー・マクファーリンにレイ・チャールズ、そして
テイク6らがヴォーカルをとるという、クインシーならではの豪華絢
爛さに思わず目が眩みそうになってしまいますね(笑)
普通、これ程ネーム・ヴァリューのある個性派が参加し、これ程
バラエティに富んだ音楽をやると「で、だから?」みたいな出来栄え
になったり、いまひとつコンセプトがぼやけてしまったりしがちなの
ですが、そこは名シェフ、クインシー。適材適所にミュージシャンを
配置し、抜群のアレンジを効かせることによって見事にひとつのア
ルバムにまとめ上げているのです。
彼のペンを持ってすれば、アフリカのネイティブな音楽やヒップ・
ホップ、ゴスペルやR&Bやソウル、そして、ジャズも同一線上に
結ぶことができるのですね。(ルーツは共通していますが。)
「お祭り」的なコンセプトにもかかわらず、アルバムを通して聴く
と不思議と「統一感」のようなものを強く感じるのは、クインシーの
「ブラック・ミュージック」に対する強い愛情と誇りが盛り込まれてい
るからでしょうか。
どうしてもメンバーの豪華さに目を奪われがちのアルバムです
が、こういった一国一城の主達をサラっと束ねて、自分の考える
「ブラック・ミュージック」を一枚のアルバムで表現してしまうクイン
シーの器の大きさ、そして音に対する鋭い「職人気質」をも感じら
れる名作だと思います。








