商戦が始まりますが、ジャズの世界もその例外ではありませんよね。
昨年はシンガーのウィリー・ネルソンとの共演作品、今年の春には、
自己の新作『ヒー&シー』をリリースしたトランペットのウィントン・マル
サリスですが、自身2回目となるクリスマス・アルバム、その名も『クリ
スマス・ジャズ・ジャム』をリリースするとのこと。

近年のウィントンは大編成のグループを基本に活動しているようで
すが、今回の新作は、自身の10ピース・バンドで、クリスマスの定番
ソング12曲を演奏しているのだとか。
収録曲を見てみると・・・。オヤオヤ。「ジングル・ベル」や「クリスマ
ス・キャロル」なんかもやっちゃってますよ!
え!?「サンタが街にやってくる」もですか?・・・(絶句。)な、なん
か、ちょっとカッコ悪くないか?『ブラック・コーズ』やってた頃のあの
クールなウィントンはどこ行ったんだ!?(と、私の心の声。でも、マ
イルスやエリントンほか、クリスマス・ソングを演ってるジャズ・マン
は大勢いるんですけどね!やはり、欧米人にとってクリスマスは特
別のものがありますから。)
クリスマス・アルバムなんですから当然と言えば当然なんですけど
・・・。ウ〜ン。最近のウィントンは、ちょっと方向性が見えてこないとい
うか、一度ならまだしも、二度も彼がやることはないんじゃないの?な
んて思わなくもないですね。前作は、物珍しさも手伝って、結構、それ
なりに楽しく聴いたのですが。
Crescent City Christmas Card

勿論、彼がこういったアルバムを作るのが変だとは思いません。こ
ういうご時世ですから、色々と”大人の事情”もあるのでしょうし、ウィ
ントン自身が若い頃よりも丸くなった部分もあるのでしょうね。
しかし、あれほど商業主義的なジャズを舌鋒鋭く否定していた彼は
一体いずこへ?・・・とはいえ、当時、彼が攻撃していたのは、電気楽
器を使った”フュージョン”が主だったと思うのですが、アコースティッ
ックでやれば良いというものでもないでしょうし(苦笑)。
そう言えば、兄貴のブランフォードは、若い頃はスティングとやった
り、晩年のマイルスのアルバムに参加したりと色々冒険的な活動を
やってましたけど、近年は、クラシックも視野に入れながら自己のカ
ルテットのサウンドを頑なまでに追求してますよね。
ブランフォードがクリスマス・アルバムを作るなんて、ちょっと今では
考えられませんし、昔はウィントンがこういうアルバムを作るなんて想
像もできなかったですから、ジャズの世界も長い目で見るとわからな
いものですね〜。
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